【後編】「自分の城を築く」先生が続々。井上幸子とリトミックが広げる「多彩感性の芽」の連鎖と夢の実現
2025.12.04
井上幸子先生スペシャルインタビュー(第2回)
前編で、井上幸子先生がニューヨークで出会った「本物のリトミック」の教育力についてご紹介しました。後編では、このメソッドを日本に持ち帰った幸子先生が、いかに自身の教室を成功させ、さらに全国の先生たちの人生と夢を切り開く事業へと発展させたのか、その壮大な軌跡を追います。

「先生の夢」を叶える事業へ—日本での挑戦
アメリカでの体験を胸に日本に戻った幸子先生は、自身の音楽教室を開校しました。本場のリトミックを実践することで、教室は順調に拡大します。
「メインは音楽教室で、音楽教室が今、ちょうど開校してから31年になりました。(中略)今生徒が1150名、8教室の音楽教室を経営しています。」
リトミックは0歳、1歳から教えることができるため、早い段階から生徒を獲得でき、グループレッスンで教えられるため、経営的な効率も高いのが特徴です。幸子先生自身、最も多い時期には1人で230人の生徒を指導していました。
「1人で230人私、教えてたんです。月謝が5000円で安かったとしても、1人で100万円以上稼ぐってことになって。(中略)自分の教室を持たずとも短時間でそれだけの生徒を教えることができるっていうことはすごく魅力だなっていう風に思いますね。」
幸子先生は、自身の教室の成功に留まらず、「多彩感性の芽」を花ひらかせる喜びを、日本中に広げたいという想いから、活動の幅を広げます。
「リトミックを広げていく中で、自分一人が、まあ、リトミックを伝えると言っても、この地域で広げるって言っても、まあ、限りがあるので、もっと多くの先生たちの力を借りて日本中に楽しいリトミックを広げたいということで12年前から日本子ども教育センターというものを作って、リトミックを日本中に広げるっていう活動を始めました。」
「人生が変わった」——先生たちの起業と夢の実現
この日本子ども教育センターが、現在のドリームミュージックキャンプ(旧 日本こども教育センター)へと発展し、今や延べ5,000人を超える先生が学び、約300人以上が自身の教室を開くという、リトミックを通じた先生の起業支援という新たな側面を持つようになりました。
幸子先生の活動は、子どもたちだけでなく、先生たち自身の人生を劇的に変えています。先生たちから最も多く寄せられるのは、「人生が変わった」という言葉です。
「やはり生徒が増えたっていう、自分が自立して、収入増えたとか、夢見た人生を歩んでいけてるっていうことが嬉しいっていう人が、すごく多いですね。」
ピアノの個人レッスンだけでは限界がある中、リトミックのグループレッスンを導入することで、収入を安定させ、さらには経営者へと成長していく先生たちが続出しています。
夢を実現した先生たちの成功事例
幸子先生は、その具体的な成功事例を語ってくれました。
【事例1: 元雇われ講師から生徒580人の社長へ】
楽器店の雇われ講師だった一人の女性は、「将来社長になりたい」と決意し、幸子先生の門を叩きました。
「講習に来てる時からもう体験レッスンを始めて、講習が終わる頃には、もう生徒が30人ぐらいいました。(中略)今は、江戸川区に、2教室と、あとカラオケ店とコラボして横浜に出したりとか、今度は新宿に、防音施設を作る会社とコラボして新宿に出して、今生徒が先月580人になると言っていましたね。」
【事例2: ピアノ講師から発達支援事業で年商1億円超えへ】
元々普通のピアノ講師だった先生は、リトミックを始めたことから、発達支援の現場での指導を依頼されます。リトミックの力を実感した保護者からの要望で、ついに自分で発達支援の施設を設立。幸子先生と共に「発達ごリズム」というプログラムを開発し、その売上に加えて、グループホームまで作り、年商は1億円を超えました。
ドリームミュージックキャンプ(旧 日本こども教育センター)は、リトミックというメソッドだけでなく、集客や経営ノウハウを提供する「教室集客ラボ」を通じて、「音楽に関連した事業の起業」を包括的に支援しているのです。

子どもと親の人生にも「花ひらけ」を
幸子先生が大切にしている想いは、子どもたちの多彩感性の芽を花ひらかせること。その指導を通じて、親子の関係性にも大きな変化が生まれています。
「1歳、2歳の時、本当に教室の隅にしかいなかったような子が、堂々と歩いたり、堂々と表現したり、できるようになる瞬間だったりします。(中略)その子は1、2、3歳、女の子なのにずっと教室の中を走り回ってたっていう子で、だけど、年中さんになったら、すごく聴けるようになって、今では本当にすごく積極的に演奏したりもできるようになって、すごい成長だと思うんですよね。」
「お母さんが、そうではなくて、『とにかく子どもを信じて、感性が花開く時が必ず来るから、必ず来るから』って、お母さんにずっと伝えていく中で、子どもがどんどん変わってきて、お母さん自身も本当に変わってきて、誰よりも優しいお母さんになって。」
リトミックは、子どもだけでなく、親の意識をも変え、家族のあり方を豊かにする「人間教育」なのです。遠くから2時間以上かけて通い続けた親子のエピソードからも、その信頼の深さが伝わってきます。
井上幸子先生が目指すミッションの行く末
幸子先生が目指している夢は、この「多彩感性の芽の連鎖」を広げ続けること。
「自分の思い描いた教室ができるっていうのは、すごく大きいと思うんですよ。(中略)リトミックが できたり、リトミックで育った子たちがたくさんになるから、先生1人じゃやれないから、人を雇う。人を雇って経営者になっていくっていうことで、自分の城を築けるっていうか、それはすごい大きいことなのかなって思います。」
子どもたちの才能を開花させ、そしてその子どもたちを育てる先生たち自身の夢と人生を切り開く。ドリームミュージックキャンプ(旧 日本こども教育センター)は、本場のリトミックを軸に、子ども・親・先生、関わるすべての人の人生に「花ひらけ」を実現し続けています。

聞き手・執筆:美濃部 哲也(M&I Inc.)